㉕「所長つうしん」・・・秋の夜長に読書を
所長つうしん 2018年11月 9日
秋の夜長に読書を
朝晩ずいぶん冷え込むようになり、すっかり秋めいた気候となりました。
秋と言えば読書には最適の季節です。女性センターの情報コーナーには男女共同参画に関係した本が取り揃えてありますので、今回はその中から1冊をご紹介いたします。
「男女平等は進化したか」
~男女共同参画基本計画の策定、施策の監視から~
鹿嶋 敬著 2017年7月発行
著者は新聞記者から大学教授を歴任され、今も男女共同参画の分野で活躍をされています。また国の「男女共同参画基本計画」には第1次(2000年)から第4次(2015年)まですべてにかかわってきた方です。
男女共同参画基本計画が作成されるに至った経緯や、日本ではいまだに「固定的性別役割分担意識」が根強いこと、最近注目されている女性活躍推進とその裏側にある日本的な長時間勤務など男性中心の労働慣行の問題など、著者が長年にわたり男女共同参画基本計画にかかわる中で深く考えてきたことがわかるとともに、男女共同参画をめぐる時の総理大臣の発言など興味深い話が展開します。
男女共同参画社会基本法が制定されてから20年が経過しました。
男女平等は進んだのかというのが本書のテーマですが、進んだ面もあるし、あまり進んでいない面もあるのが現状のように感じます。
本書の中で著者が「固定的性別役割分担意識の解消」と「男性中心型労働慣行の変革」を繰り返し主張しているのが印象に残ります。
そして、最終章は著者の思いである「ゴールは男女共同参画社会の形成」で締めくくられています。
*女性センター情報コーナーには図書約300冊があり貸出もしています。
ハートフルスクエアーG館長兼女性センター所長 西川 恭博
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