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埋蔵文化財調査事務所

岐阜市の遺跡

加納城下町遺跡

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場所

岐阜市加納沓井町ほか

主な時代

遺跡の種類

出土品

古墳時代 集落? 須恵器など
鎌倉時代 集落?

土坑など

山茶碗など

江戸時代 城下町・宿場町

盛土など

瀬戸美濃産陶器・土師器皿・貝殻など

報告書

参考:加納城下町マップ(抜粋)

『平成29年度岐阜市市内遺跡発掘調査報告書』

『平成30年度岐阜市市内遺跡発掘調査報告書』

『平成31/令和元年度岐阜市市内遺跡発掘調査報告書』

『令和2年度岐阜市市内遺跡発掘調査報告書』ほか




詳細
 加納城下町遺跡は、岐阜市南部、長良川左岸の扇状地末端に立地する近世の城下町・宿場町遺跡です。関ヶ原合戦後、家康が西国への備えとして天下普請で加納城を築き、その西側および北側には城下町が建設されました。城の西側に家臣たちの屋敷が、さらにその外れに足軽・中間屋敷(ちゅうげんやしき)が配置され、町の北西部と南西部には寺社が密集していました。加納は城下町であるとともに宿場町でもあります。寛永11(1634)に加納宿が創設され、城下町の北側を通る中山道と御鮨街道(おすしかいどう)に沿って町屋が建ち並び、交通・物流の要衝(ようしょう)として栄えました。
 加納城下町遺跡では小規模調査が多く、城下町・宿場町関連の遺構や遺物は多くありませんが、少しずつ確認事例が増えています。平成3031年度に加納本町一丁目の旧加納町役場跡で行われた調査では、江戸時代の盛土が見つかりました。この盛土は、江戸時代の町屋の建設に関連して造成されたものとみられます。盛土からは瀬戸美濃産陶器や肥前産磁器、土師器皿のほか、貝殻などが出土しています。
 加納城下町は近世に整備されたものですが、城下町形成以前の遺構と遺物が遺跡西側で見つかっています。平成29年度調査では古墳時代の遺構が、令和2年度調査ではほぼ完形の山茶碗が出土する鎌倉時代の土坑が確認され、加納城下町遺跡は古墳時代から近世に至るまで人々が暮らし続けた複合遺跡であることが明らかになっています。


279knjtouziki.JPG 旧加納町役場跡出土近世陶磁器類

279knjkaigara.JPG 旧加納町役場跡出土貝殻

279knjsuekiyamadyawan.JPG 遺跡西側出土須恵器・山茶碗




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